可児市環境基本計画

第2部  基 本 計 画

序 章]  [第1章]  [第2章]  [第3章

 

第1章 計画の目標を達成するための施策と行動

<第1節> 安全・安心に住み続けられるまちをつくります

<第2節> 人と生物を育む自然を守り育てるまちをつくります

<第3節> 快適でうるおいのあるまちをつくります

<第4節> 環境への負荷が小さく持続可能なまちをつくります

第5節 地球環境保全に貢献するまちをつくります

 5−1 地球温暖化対策を推進する

 5−2 酸性雨対策を推進する

 

5−3

オゾン層の保護対策を推進する
 
 フロンガスの回収と適正処理、ノンフロン製品の利用促進などを進め、オゾン層の破壊の原因となっているフロンガスの大気中への漏洩防止を図ります。
【現況と課題】
地球を取り巻く大気中のオゾンの大部分は地上から約10〜50km上空の成層圏に存在し、オゾン層と呼ばれています。このオゾン層は太陽光に含まれている有害紫外線の大部分を吸収して、皮膚がんや白内障など人体への影響を防ぐのを始め、あらゆる生物の生存環境を 守る働きをしています。
冷蔵庫やクーラーの冷媒やスプレー類、クッション材の製造のための発泡剤、半導体部品の洗浄剤としても広く用いられているフロンガスは、私たちの生活を大変便利なものにしている一方で、私たち人類を始め地球の生物の命を守っているオゾン層を破壊しています。
オゾン層の破壊は、被害が広く全世界に及ぶ地球規模の環境問題であり、いったん生じる とその回復に長い時間を要します。
平成7年度から可茂衛生施設利用組合により、一般廃棄物として収集した廃家電製品から のフロンガスの回収を進めていますが、今後とも家電製品からのフロンの回収を促進して いく必要があります。
一方、カーエアコンの修理や廃車、家電販売店の下取りの際におけるフロンの回収は民間 業者に任されていますが、まだ十分ではありません。回収や再利用により、大気中におけ るフロンガスの排出・漏洩の防止をより一層進める必要があります。工場・事業者においては、脱フロン型の生産体制の整備に努める必要があります。


 

可茂衛生利用組合におけるフロンガス回収量

        ■フロンガス回収量(平成10年度冷蔵庫搬入台数)

 

        ■フロンガス回収量(平成10年度エアコン搬入台数)

               資料:可茂衛生利用組合調べ

 

 

達成目標 フロンガスの適正な回収を促進します。

【施策の体系】

   1)特定フロンの回収事業の充実

   2)回収後フロンの適正処理と再利用の推進

   3)フロンを使用していない製品の利用と漏洩防止

   4)脱フロン型の生産体制の整備

   [チェック項目]

 ○フロンガス回収量(冷蔵庫・エアコンの搬入量)

【主体ごとの推進方策】

 市民の役割

冷蔵庫やエアコンなどの廃棄にあたっては適正に処理します。
冷蔵庫、自動車、ヘアスプレー等の購入にあたっては、オゾン層を破壊しない物質を使用している製品の選択・購入に努めます。

 事業者の役割

フロンガスの回収・処理を進めるとともに、再利用の促進に努めます。
エアコン・冷蔵庫・カーエアコンなどのフロンガス漏洩防止に努めます。
生産工程におけるノンフロン化への転換を図ります。
ノンフロン製品の製造と、販売・普及促進に努めます。

 市の役割

可茂衛生施設利用組合との連携により、特定フロンの回収と適正処理の充実を図ります。
ノンフロン機器の使用やフロンガス回収について、市民・事業者への啓発を図ります。
公共施設におけるノンフロン機器の使用に努めます。

5−4

熱帯林の保護対策を推進する


 

 世界の緑と生物の多様性を確保するため、熱帯木材使用の合理化や古紙のリサイクルを推進するなど、熱帯林の保全に寄与します。

 

【現況と課題】
森林は、世界の陸地の約1/4を占めており、特にその内多くを占める熱帯林は地球上に生存している生物の50〜80%が生息しているといわれており、また、地球上の二酸化炭素を吸収して酸素を作り出しています。
しかしながら、熱帯林を主として1990年〜1995年(平成2年〜7年)に1年当たり約1,130万haの森林が消失してしまいました。この値は日本の国土面積の約30%に相当し、本州の約半分の広さの森林が毎年失われていることになります。
そして、こうした熱帯林の消失により、動植物種が滅びたり、種の維持が困難になるほど生息域が狭められていることが世界的な問題になっています。
こうした状況の中、1992年(平成4年)にブラジルのリオデジャネイロで開催された地球サミットでは、森林保護と持続的運営を求める「森林原則声明」が採択されたのを契機に、世界の森林保全の持続可能な経営に関する論議が様々な国際会議等を通じて行われています。
熱帯林減少の原因は国や地域によって違いがありますが、我が国におけるパルプや建築材など大量の木材消費も大きな影響を及ぼしています。
こうした状況を踏まえ、地域の緑の保全ばかりではなく、地球的な視点に立って熱帯林の保全に寄与していく必要があります。


 

日本国内の木材供給量

          出典:環境白書(平成11年版)

 

 

達成目標 熱帯林保護の重要性をPRし、熱帯材の使用を減らします。

【施策の体系】

   1)熱帯木材使用の合理化の推進

       ○熱帯材工事型枠の効率的・合理的利用

       ○下地材等の建築廃材の適正な選定

       ○国内産材への利用転換促進

   2)古紙のリサイクル推進と再生紙の利用推進

   3)熱帯林保全についての意識の高揚

   4)国際交流・協力活動の推進

   [チェック項目]

 ○公共工事の熱帯木材使用状況

 ○古紙のリサイクル率

【主体ごとの推進方策】

 市民の役割

物品の購入や住宅建設にあたっては、国内産材製品の購入に努めたり、熱帯木材の建材をできるだけ使用しないなど、熱帯林の保全を意識した消費活動を実践します。
古紙の分別収集と再生紙を使用した製品の購入に努めます。
熱帯林の保全に関心を持ち、熱帯林の保全に係る協力活動に参加し、推進に努めます。

 事業者の役割

物品の購入などにあたっては、国内産材製品(建設資材なども含む)の購入に努めます。
建設事業における熱帯材型枠の使用抑制に努めます。
古紙の分別回収と再生紙を使用した製品の購入に努めます。
企業市民として熱帯林の保全に係る協力活動に参加するよう努めます。

 市の役割

公共事業における熱帯材型枠の使用抑制や合理化(型枠の適正な選定、複数回使用、下地材等の建築材料の適正な選定)と民間事業者への普及啓発を図ります。
物品の購入にあたっては、国内産材製品(建設資材なども含む)の購入に努めるとともに、市民や民間事業者への普及啓発を図ります。
市民・事業者・行政が一体となって、古紙の分別収集と再生紙の利用促進を図ります。
市民団体による熱帯林の保全活動に対し、支援を検討していきます。

5−5

エネルギーの有効利用を図る

 
 市民、事業者それぞれが日常生活、事業活動において省エネルギーを推進し、未利用エネルギーや自然エネルギーの活用を図ります。

【現況と課題】
環境への負荷の少ないエネルギーを供給するため、エネルギー消費の効率化を図るとともに、太陽光や風力などの自然エネルギーや未利用エネルギーの活用が求められています。
市では、新しく建設する公共施設等において太陽光発電*など自然エネルギーの活用を推進しています。
市民生活における自然エネルギー利用の状況を全国的に見ると、太陽熱利用温水器はすでに460万台普及しており、太陽光発電戸数は1万戸を超えている状況です。本市においても、家庭における自然エネルギー利用が一層進むような取り組みが必要です。


 

達成目標

環境に負荷の少ない自然エネルギーや未利用エネルギーの活用を推進します。


【施策の体系】

   1)未利用エネルギーの活用

       ○廃棄熱利用の推進

       ○コージェネレーションシステム*等による未利用エネルギーの活用

   2)自然エネルギーの活用

       ○太陽光・太陽熱利用の推進

       ○新エネルギーの導入の検討

   3)省エネルギーの推進(第5節1参照)

   [チェック項目]

 ○廃棄熱利用状況

 ○太陽熱・太陽光利用の状況

 ○電力使用量

【主体ごとの推進方策】

 市民の役割

太陽光発電、太陽熱利用など自然エネルギーの活用に努めます。

 事業者の役割

未利用エネルギーの活用を推進します。
太陽光発電、太陽熱利用など自然エネルギーの活用を推進します。
新エネルギーの導入を検討します。

 市の役割

廃棄物処理場における廃棄熱利用などを推進します。
公共施設における未利用エネルギーの活用を検討します。
公共施設における太陽光発電、太陽熱利用などの自然エネルギーの活用を推進します。
新エネルギーの導入支援を検討します。

 

5−6

環境分野における国際交流・国際貢献を推進する


 世界の環境先進自治体との交流や国際的な情報交換により、環境分野における国際交流を推進するとともに、国際社会における理解と認識の向上を図り、国際貢献活動に積極的に参加します。

【現況と課題】
地球環境保全に貢献するために、まず国際理解を高めることが重要であり、市民、事業者、市のそれぞれが地球市民としての自覚を持ち、環境分野における国際貢献を果たしていく必要があります。
そのため、国際交流を推進し、環境に関わる情報交換を行うとともに、市民、事業者、市がそれぞれの立場で国際貢献活動に参加し、環境分野における国際協力を推進する必要があります。


達成目標 環境保全に関する国際貢献活動に参加します。


【施策の体系】

   1)国際交流の推進

       ○環境先進自治体との交流

       ○国際的な情報交換の推進

   2)国際貢献の推進

       ○国際貢献活動への参加

       ○研修生の受け入れ

       ○技術協力

   3)国際社会における理解と認識の向上

       ○学校における国際理解教育の推進

   [チェック項目]

  ○環境保全に関わる国際貢献活動への参加状況

  ○環境保全に関わる研修生の受入者数

 

【主体ごとの推進方策】

 市民の役割

環境先進自治体との交流により情報収集や環境教育を進めます。
国際社会における環境問題に対する認識と理解を深めるとともに、国際交流・協力活動に参加します。

 事業者の役割

海外での事業活動においても環境保全に努めるとともに、環境問題に関わる国際交流・貢献活動に積極的に参加します。
海外からの研修生を受け入れ、環境汚染を防止するための技術移転に協力します。

 市の役割

国際交流を推進し、環境政策に関する連携や情報の交換等を進めます。
世界の環境自治体との友好都市提携等について検討します。
環境問題に対する国際的取り組みに積極的に参加します。
市民団体による環境問題に関わる国際的な交流活動や貢献活動を支援します。
学校教育において国際理解教育を推進し、地球環境保全に貢献する市民を育てます。

 

<第6節> 市民・事業者・市が責任を持って環境保全に行動するまちをつくります。

 


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