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第1部 基本構想 第1章 計画の基本的な考え方 1.計画策定の背景と趣旨 可児地域の歴史は古く、緑豊かな自然や木曽川、可児川などの恵みを受けながら、この地において先人たちの生活が脈々と営まれてきました。 昭和40年代後半からは、名古屋市のベッドタウンとしてなだらかな丘陵部を中心に住宅団地開発が活発に行われた結果、人口急増を背景とした急激な都市化が進み、地域の環境も大きく変化しました。現在の本市は、こうした新しい都市の環境と昔から受け継がれてきた環境が混在したまちと言えます。 本市では、都市の発展に伴う生活環境問題や公害問題への対処などに努めてきましたが、今日の環境問題は、日常生活一般や通常の事業活動に起因する環境への負荷が増え続けています。また、地球環境という空間的広がりと将来の世代にわたる影響という時間的な広がりを持っています。 私たちが利便性や物質的な豊かさを追求し、大量生産、大量消費、大量廃棄といった経済社会システムが定着した結果、その代償として循環型社会*のバランスが崩れ、私たちにとって快適な環境を提供してきた身近な緑や水辺の喪失から、人類に生命の危機を及ぼす地球環境問題まで、さまざまな弊害を生み出しています。 本市においては、平成10年6月から容器包装リサイクル法*に基づくリサイクル事業をスタートさせ、ごみの減量化、再資源化の積極的な取り組みをはじめるとともに、平成11年4月には、懸案の新ごみ処理施設「ささゆりクリーンパーク」が稼働しました。この施設を中核に、岐阜県から「地球環境村」の第1号施設としての指定も受けており、周辺施設と一体的な新たな環境施策が展開されています。 しかし、今後とも分別品目の拡大やリサイクルの推進など一層のごみ減量化、省エネルギーや資源の有効利用など多くの課題を残しています。また、生活排水*による可児川など河川の水質汚濁対策、ダイオキシン*をはじめとする環境ホルモン*の問題、自然環境の保全やまちの美化等についても積極的に取り組んでいかなければなりません。さらに、二酸化炭素削減をはじめとする地球温暖化*防止や生涯を通じた環境学習の推進も重要な課題となっています。 こうした多様な環境問題に的確に対応し、本市の良好な環境を保全し、現在そして将来の市民すべてが健康で安全かつ快適な環境を創造していくためには、私たち自身のライフスタイル*を見直すとともに、市民・事業者・市が協力しながら環境への負荷の少ない循環型社会の構築に向けた総合的な取り組みを行っていかなければなりません。 「可児市環境基本計画」は、このような背景を踏まえ、平成11年9月に制定された「可児市環境基本条例」第7条の規定に基づき、本計画の目指すべき環境像として定めた「将来世代につなぐ環境文化都市可児」の実現をめざして、豊かで快適な環境の保全と創出のための取り組みを、市民、事業者、市が協力して、総合的かつ計画的に推進していくことを目的として策定するものです。 2.計画の位置づけ 本計画は、環境基本条例に基づく市の環境施策に関する基本計画として位置づけられるものであり、まちづくりや各種施策の環境に関する事項については、本計画との整合を図りながら推進されるべきものです。
3.市民・事業者・市の役割 本計画を推進するためには、市民、事業者、市といった社会を構成する各主体が、自らの行動を振り返り、どのような行動が望ましいかを共に考え、自主的・積極的に実践することが大切です。そして、各主体による個々の取り組みだけでなく、お互いの協力と連携によってパートナーシップを形成し、これに基づく新たな取り組みを創出する必要があります。 (1) 市民の役割 市民は、日常生活において、生活排水対策やごみの減量化・リサイクル、省エネルギーなど、身近なできることから実践することにより、環境への負荷の低減に努め、住みよい環境づくりに努めることが必要です。そのためには、市民一人ひとりが環境保全につながるライフスタイルに変えていくことが求められます。 また、美化活動、緑化活動、自然保護活動など、豊かな環境づくりのための活動に積極的に参加し、自主的な活動の輪を広げていくことが求められます。 (2) 事業者の役割 事業者は、すべての事業活動が環境にさまざまな影響を与えていることを認識し、公害防止の一層の取り組みを進めるとともに、事業活動全般にわたって環境面からの見直しを行い、事業活動と環境の調和に努めることが求められます。それにより、環境への負荷の少ない社会の実現に向けた取り組みを、製品の製造、加工、流通、販売等の各段階を通じて行うことが必要です。 また、地域社会の一員として豊かな環境づくりへの取り組みなど、環境保全活動への積極的な参加が求められます。 (3) 市の役割 市は、本計画の推進に向けて、市民・事業者の自主的な取り組みを支援するとともに、環境の保全及び創出に関する総合的な施策を実施します。 また、市自らが事業者でもあり、消費者でもあるとの立場から、環境の保全に関する行動を率先して実行するとともに、広域的な問題に対しては、近隣自治体や国・県との連携協力により、地域を越えた環境保全に取り組みます。 4.対象とする環境の範囲 この計画は、本市の環境全般の保全及び創造にかかわる総合的な計画で、その対象とする範囲はおおむね以下のとおりとします。<対象とする環境の範囲>
5.計画の期間 本計画は、30年後の2030年(平成42年)を展望しながら、平成13年度からの第三次総合計画の目標年次との整合を図り、11年後の2010年度(平成22年度)までとします。 なお、環境を取りまく諸情勢の変化に伴い、必要に応じて見直しを行っていきます。 6.対象地域 本計画は、本市の行政区域全体(84.99km2)を対象地域とします。なお、本市だけでは解決できない広域的に連携を図っていくべき問題については、近隣自治体との協力体制や関係機関等との役割分担を明確にしていきます。 |