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第2章 環境の現況と課題

1.地球環境を取り巻く環境の課題と取り組みの動向

(1)地球環境問題の背景

今日、地球温暖化、オゾン層の破壊*、酸性雨*、熱帯林の減少*など、人類の生存基盤である環境の地球規模での汚染と破壊が、地球環境問題として取り上げられています。

地球の写真
写真:日本気象協会

地球の人口からみると、1960年に30億人だった人口は、1999年には60億人を突破しました。ま た、この増加の90%以上は開発途上国で生じており、その結果として、食料や燃料の需要を増加させ、森林や土壌への圧力を強めています。
世界のエネルギーの消費は、人口の伸びを上回る伸びを示し、その大半を占める化石燃料*の 消費の増大が、二酸化炭素、窒素酸化物*、硫黄酸化物*の排出の増加を伴いそのことによって、国内の環境問題はもちろん、地球規模の環境問題へと広がってきたのです。
このように、地球環境問題の背景には、先進国による資源やエネルギーの大量消費と、一方での開発途上国における貧困や人口の急増等による自然の犠牲があり、先進国と開発途上国が共に協力して問題の解決に当たらなければならない深刻な問題となっています。

世界の人口動態(人口推移・地域別)

世界の人口動態(人口推移・地域別)のグラフ

出典:国連「WORLD POPULATION PROJECTION(1992)!」、厚生省『人口統計資料」等 

(2)地球温暖化

●地球の平均気温は今後100年で2℃上昇し、海面は50cm上昇すると予測されています。

●主原因である二酸化炭素排出量は、産業部門では減少傾向を示しているのに対し、民生、運輸部門で依然として上昇傾向にあります。

●1992年の地球サミット*で署名された気候変動枠組条約で、先進国の二酸化炭素排出量を1990年レベルに戻す努力目標が掲げられました。

●1997年京都で行われた地球温暖化防止会議(COP3)において、日本は2010年頃の二酸化炭素排出量を1990年レベルよりも6%削減することを約束しました。

●国際環境自治体(ICLEI)*の気候変動にかかる自治体首脳サミットでは「2005年までに二酸化炭素排出量を1990年の数値から20%削減することを確約すること」

●地球温暖化対策の国際的な動きを受けて、平成10年10月に「地球温暖化対策の推進に関する法律」が制定され、国、地方公共団体、事業者、国民それぞれの責務や施策の基本方針などが定められました。この法律に基づき、地方公共団体は、その事務事業における地球温暖化対策実行計画の策定が義務づけられました。

世界の二酸化炭素排出量の推移のグラフ

 

世界の二酸化炭素排出量の推移

 

出典:環境白書(平成11年版)

[原出典:オークリッジ国立研究所二酸化炭素分析情報センター(米国)推計値]

二酸化炭素排出量予測

二酸化炭素排出量予測のグラフ

出典:環境白書(平成11年版) [原出典:AIMモデル]

日本の年平均地上気温の平年差の経年変化(1898年〜1998年)

年平均地上気温の平年差の経年変化のグラフ

(注)棒グラフは、各年の値。折れ線グラフは各年の値の5年移動平均を示す。 出典:環境白書(平成11年度)

 

(3)オゾン層の破壊*

●皮膚ガンなど人体への影響がある紫外線の地球内への進入を防ぐオゾン層が、フロンガスの使用によって破壊され、オゾンホールとなって現れる問題です。オゾンホールは1996年時点で南極大陸の面積の1.8倍になっています。

●「オゾン層保護条約(ウィーン条約)や「モントリオール議定書」により国際的に特定フロン*・ハロンなどのオゾン層破壊物質の削減対策が実施されています(先進国はフロン生産を1995年に全廃、途上国も2000年に全廃)。放出済のフロンによるオゾン減少は極地方から中・高緯度地方に拡大しています。

オゾンホールの拡大状況

オゾンホールの拡大状況のグラフ

出典:手にとるように環境問題がわかる本(三和総合研究所)[原出典:NASA、NOAA、気象庁資料より作成]

(4)酸性雨

●酸性雨とは、硫黄酸化物や窒素酸化物などの大気汚染物質が変化した硫酸塩や硝酸塩を含んでいると考えられる酸性の強い雨のことで、これにより、湖沼等の酸性化による魚類の死滅や土壌の酸性化による森林破壊、酸による歴史的遺産の破壊などの問題が生じています。

●日本でも生態系*に影響を与えるレベルの酸性雨が降っています。

(5)野生生物種の減少

●人間の多様な活動に起因する生息環境の悪化や乱獲などにより数多くの動植物種が絶滅しています。遺伝子資源の減少、様々な生物種の相互関係で成り立っている地球環境が崩壊することは、人類そのものの存続基盤を失うことを意味することにもつながります。

●「ワシントン条約」などによる多国間条約や「渡り鳥保護条約」などの地域条約が締結されるとともに、国際機関およびNGOによる野生生物の保護が行われています。また、1992年の地球サミットで採択された「生物多様性条約」には日本も署名しました。

(6)森林(熱帯林)の減少

●「野生生物の種の宝庫」といわれる熱帯林が、過度な焼き畑移動耕作・農地転用・薪炭材の過剰採取・商業材の伐採などにより毎年減少しています。

●1992年の地球サミットでは森林の保護と持続的運営を求める「森林原則声明」が採択されました。

熱帯林面積減少の状況

地域

(単位)

国数 熱帯林面積 年平均
1980 1990 減少面積
(カ国) (100ha) (%)
アフリカ 40 568.6 527.6 41.0 0.7

西サヘル地区
東サヘル地区
西アフリカ
中央アフリカ
熱帯南アフリカ
アフリカ島嶼部

6
9
8
6
10
1

43.7
71.4
61.5
215.5
159.3
17.1

40.8
65.5
55.6
204.1
145.9
15.8

2.9
5.9
5.9
11.4
13.4
1.3

0.9
0.9
1.0
0.5
0.9
0.8

アジア太平洋 17 349.6 310.6 39.0 1.2

南アジア
東南アジア大陸部
東南アジア島嶼部
太平洋地域

6
5
5
1

69.4
88.4
154.7
37.1

63.9
75.2
135.4
36.0

5.5
13.2
19.3
1.1

0.8
1.6
1.3
0.3

ラテンアメリカ・カリブ海地域 33 992.2 918.1 74.1 0.8

メキシコ・中央アメリカ
カリブ海地域
熱帯南アメリカ

7
19
7

79.2
48.3
864.6

68.1
47.1
802.9

11.1
1.2
61.7

1.5
0.3
0.7

合計

90 1,910.4 1,756.3 154.1 0.8

出典:環境白書(平成11年版) [原出典:FAO1980森林資源評価プロジェクト報告(1993年)]

(7)砂漠化*

●1991年のUNEP(国連環境計画)によると、地球全体で年間6万ha、九州と四国を合わせた面積とほぼ同じ土地が砂漠化しています。

●完全な砂漠ではなく、降水量の変化や過剰放牧で砂漠化しそうな土地を対象とした砂漠化防止条約が1994年に成立、1996年に発効しました。

(8)海洋の汚染

●タンカー事故などによる油汚染、DDT・PCB*などの化学物質及びプラスチックなどの浮遊性廃棄物などによる海洋汚染が広がっており、魚類・海洋ほ乳類など野生生物の生息環境や漁業などへの影響が懸念されています。

●廃棄物の海洋投棄の禁止(1972年成立1993年改正の廃棄物の海洋投棄を規制するロンドン条約)や船舶からの汚染の規制及び海洋環境の観測や監視など国際協力による取り組みが行われています。

海洋汚染の原因

海洋汚染の原因の円グラフ

         出典:環境白書(平成11年版) [原出典:Weber(1993)]

(9)有害廃棄物の越境移動

●発生国において適正に処理・処分しなくてはならない有害廃棄物が、規制が緩く処理費用の安い開発途上国に輸出され、その国での環境問題となっている問題です。

●1992年にバーゼル条約を発効、1995年の改正で先進国から途上国への有害廃棄物の輸出が1998年以降禁止されました。

(10)開発途上国の環境(公害)問題

●上下水道、ごみ処理施設などの社会基盤、環境基準*の整備の遅れなどによる環境汚染が拡大しています。

2.最近取りざたされている主な環境問題

3.上位計画等からみた目指すべき方向性


4.可児市の環境の現状と課題

5.市民や事業者からみた可児市の環境と目指すべき方向性


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